ガソリン車用触媒
ハイブリッド車(HEV)やアイドリングストップ機能を搭載したガソリン車の普及により、ガソリンエンジンの使われ方が以前より多様になっています。そのため、ガソリン車用三元触媒には、様々な温度や酸素濃度にあっても窒素酸化物(NOx)をはじめとする有害成分を浄化する性能が求められています。また、各国の規制強化に対応するため、超微小粒子状物質(PM)の排出を抑制する技術の向上も急務です。キャタラーはこれらの課題に積極的に取り組み、自動車メーカーから高い評価と深い信頼をいただいています。
GPF触媒
欧州や中国、北米などで直噴ガソリン車が排出ガス規制に対応するための後処理装置として期待されるのが、超微小粒子状物質(PM)捕集機能を有する「ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)」です。キャタラーでは、三元触媒とGPFを並べるシステムだけでなく、GPF自体に三元触媒の浄化機能を付与したGPF触媒の開発を進めています。
受賞
- 2020年トヨタ自動車「技術開発賞」受賞
- 2019年トヨタ自動車「技術開発賞」受賞
- 2018年トヨタ自動車「技術開発賞」受賞
再始動NOx排出抑制材料(SRR-MIX)
アイドリングストップ機能を持つ自動車に適した触媒を実現するため、キャタラーは再始動NOx排出抑制材料(SRR-MIX)の開発を進めています。SRR-MIXを触媒に使用することで、エンジン再始動時の窒素酸化物(NOx)の排出を従来の触媒よりも抑制することが可能です。キャタラーはSRR-MIXをさらに詳細に解析し、改良を続けています。
新酸素吸蔵材料(pCP)
豊田中央研究所、トヨタ自動車、キャタラーが開発した新酸素吸蔵材料は、過剰な酸素の吸蔵を可能にしました。pCPにより、排気ガス中の酸素濃度が高くなったときでも、貴金属が酸化されず活性状態を保てます。pCPは、酸素濃度変動域での窒素酸化物(NOx)の排出を大幅に抑制する材料として注目されています。
受賞
NSR(窒素酸化物 吸蔵還元)触媒
希薄燃焼排出ガス中の窒素酸化物(NOx)を効率よく窒素(N2)まで還元して浄化できるNSR(窒素酸化物吸蔵還元)触媒は、ガソリンリーンバーンエンジンやディーゼルエンジンに採用されている技術です。キャタラーは独自の担持技術により、貴金属の触媒機能とNOx吸蔵物質を最大限に発揮させるNSR触媒を開発しています。