仕事の質向上活動
キャタラーは、総合的品質経営(TQM)を用いて様々な企業活動を強化しています。その1つが品質の継続的改善活動「C-QIC:Cataler - Quality Innovation Challenge」です。C-QICでは製造部門や事務・間接部門を含む全従業員が、自工程完結 (※) の考え方によって製品の質・仕事の質の向上にチャレンジしています。
※自工程完結
トヨタ自動車が主導している「品質は工程で造りこむ (トヨタ自動車 75年史) 」を確実に実践するために、科学的アプローチを加え、「仕事の良し悪しをその場で判断できること」を目指した取り組みのこと。
C-QICのコンセプト
キャタラーでは、製品やサービスの品質を確実なものにするために、製造・事技系を問わず全ての業務を標準化しています。設計標準などのインプット情報を基に業務標準を作成し、その業務標準に沿って「ものづくり」を行っています。日々の改善活動でこの標準の質を高め、問題が発生しないようにしています。万が一、問題が起きた場合は、その問題を起こした業務について「恒久対策」を実施し、さらに問題を起こした業務の仕事の仕組み・プロセスを改善する「再発防止」を実施しています。これらの対策をWISDOM(※)や作業要領書に織り込み、仕事の質を高めることを目指しています。
WISDOM(ウィズダム:Work Instruction Sheet for Divisional Operation Management)
キャタラーには2種類の作業標準があり、主に製造現場で用いている作業要領書のほかに、事務部門の作業も独自のフォーマット(WISDOM)を用いて標準化を行っています。
C-QIC 2本の柱
品質の継続的改善活動(C-QIC)の具体的な取り組みの2本柱として、「問題を起こさない標準づくり」と「問題を再発させない仕組みづくり」を掲げて活動を進めています。従業員一人ひとりが、今担当している業務・作業について「SDCA」からさらに「PDCA」サイクルを回し、仕事の質を向上させています。(※)また、負担・不安・不満が潜伏している業務・作業の問題点をただちに撲滅することで、自分の業務・作業に自信と誇りを持ち、より良い職場・会社を実現させるためにチャレンジし続けています。
SDCAからさらに、PDCAサイクルを回す「SDCAP」イメージ
改善活動としては、PDCAサイクルを回しながら、ものづくりのプロセスを改善し、品質水準をレベルアップさせます。
維持管理のためには、改善した内容が定着するようにSDCAサイクルで標準化を行ない、良いプロセスを維持管理します。
◆Standardize(標準化)
誰でもいつでも同じ方法で作業や業務を行なうことができる仕組みをつくる
◆Do(実行)
立案した計画の実行
◆Check(評価)
目標に対する進捗を確認し、評価・見直し
◆Action(処置・改善)
評価・見直した内容に基づき、適切な処置を行なう
◆Plan(計画)
目標を決め、それを達成するために必要な計画を立案
問題を起こさない標準づくり
(業務の標準化)
キャタラーでは、すべての業務を標準化しています。良品条件・判断基準を明確にし、製品の品質問題や仕事の手戻りを未然防止しています。(2021年8月時点:WISDOM+作業要領書 10,879件)
仕事の質向上とWISDOM・作業要領書の整備
業務の標準化は作成して終わりではなく、風化しないように維持・改善させていくことが重要です。
キャタラーでは、3年に1度、全ての「WISDOM」と「作業要領書」を見直す仕組みを構築しています。WISDOMと作業要領書の改善のポイントをリスト化したシートを補助ツールとして展開し、シートに基づいてチェックすることにより、標準のムダ・ムリ・ムラに気づき業務改善につなげることができるようにしました。
定期的に見直すことによって仕事の質向上を行っています。
問題を再発させないしくみづくり
(再発防止)
キャタラーでは、仕事の成果はもちろんのこと、手戻りや仕事の経過も評価し、問題を起こした業務の真因対策を実施しています。加えて、問題が発生した業務の「仕組み」を構築した工程についても、問題解決と課題対応を行っています。恒久対策だけでなく、仕事の仕組みを見直す再発防止を実施することで、10年後、20年後に問題を再発させない仕組みを整えています。これらの活動は、当社だけでなく、キャタラーグループ全体で推進し、将来的な問題と課題の未然防止につなげています。
今後の計画
今後も継続して活動を進め、「労働生産性の向上」や「働き方改革」と「C-QIC」を連動させていきたいと考えています。
また、これらの活動をグローバルに促進し、キャタラーグループ全体で仕事の質を向上させることに挑戦していきます。
活動計画
横にスワイプ→で表をご覧いただけます。
2021 | 2022 | 2023 | |
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人づくり |
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働き方改革 |
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質向上 |
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海外推進 |
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※ 監査改良報告会:C-QICの活動状況(標準化・再発防止)をレビューする会議体