Exhibition 2018 / 2017 / 2016
ガソリン車用触媒技術
Coated GPF
Exhibition 2018 / 2017 / 2016
欧州ユーロ6 や、米国LEVIII規制対応に要求されるガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)。
当社では、GPFに三元触媒を塗布することで排気物質を浄化することに加えて、粒子状物質(PM) (※1)の排出を抑制する高度な後処理技術を開発しています。
自動車排ガス規制とは、自動車やバイクなどの内燃機関から排出される『一酸化炭素(CO)』や『窒素酸化物(以下:NOx)』、炭化水素類、黒煙などの大気汚染物質の上限を定めたものです。
2014年9月1日より『EURO6』と呼ばれる自動車による大気汚染物質の排出規制値を定めた規定がヨーロッパ連合(EU)にて施行されました。EURO6は、特に『粒子状物質(PM)(※1)』と『NOx』の排出量の規制値が厳しくなっています。2015年1月1日からは、EUで新たに販売される新車はすべて、このEURO6の規制値をクリアしなくてはならなくなりました。
2017年9月からは、EURO6 d-TEMPと呼ばれるより厳しい排出基準が導入され、『排出微粒子の粒子数(PN)(※2)』の規制値がさらに強化されます。
従来、自動車のエンジンから排出される『 粒子状物質(PM)(※1)』は「排出質量」で規制されてきました。
排出重量では人体に侵入しやすく健康への影響が懸念されている超微小粒子は数値に反映されにくいため「排出個数」で粒子を規制する「PN規制」が導入されました。
※1) PM: Particulate Matter
※2) PN: Particulate Number
PN(排出微粒子の粒子数)規制は、PM(粒子状物質)の質量規制と異なり、微小な粒子状物質の排出個数を抑えなければなりません。
そこで期待されるのが、自動車のエンジンから排出される排出微粒子の捕集機能を有するフィルター『ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)』です。
GPF を単純に追加すると、搭載スペースやコストがその分だけ増えてしまいます。
そこで、当社が開発を進めているのが、GPFに三元触媒の浄化機能を付与した『Coated GPF』です。
ガソリン乗用車において、“エンジン直下”もしくは“床下”の三元触媒と置き換え可能な『Coated GPF』を提供することで、GPF を単純に追加するよりも搭載スペースの縮小(小型化)に加え、コスト減にもつながります。
今後のますます厳しくなる排ガス規制に対応するためには、排ガス浄化の品質保証の観点から、2つ以上の基材を使用した後処理装置を設計せざるを得ないケースが想定されます。「エンジン直下」にCoated GPFを配置するケースでは、触媒の高温耐久性が求められます。
更にきびしい排ガス規制に対応するために、TWC(CC and/or UF/C)は搭載スペースの都合上、後段に配置され、エンジンからの排気温度が低下し、排ガス成分(HC、CO、NOx) を浄化する為に、TWCには低温活性(より低い温度で排ガス成分を浄化する)ことが求められます。
排気ガス低温化
低温活性が重点課題
当社は創業以来、培ってきた三元触媒の『活性点制御技術』と『高機能OSC 技術』で上記の『低温活性』の課題を克服できると自負しています。
また、今後ますます強化される排ガス規制を先読みし、『三元触媒』や『Coated GPF』のラインナップも網羅しています。
これからも、想定される課題をクリアするための挑戦を続けていきます。