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排ガス浄化触媒にも利用されている白金(Pt)は、貧血の医薬品としても利用されている?
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- 金は貧血改善薬としては使用されていませんが、DNA複製阻害やがん細胞の自滅を誘導し抗腫瘍効果をあらわす薬に利用されており、白金製剤(プラチナ製剤)と呼ばれています。
白金製剤とは
がん細胞は無秩序な増殖を繰り返し、正常な細胞を障害し組織を壊したり、転移を行うことで本来がんのかたまりがない組織でも増殖を行います。細胞の増殖には遺伝情報が刻まれたDNAの複製が必要となりますが、白金製剤はがん細胞のDNAと結合することでDNAの複製を阻害し、がん細胞の自滅(アポトーシス)を誘導することで抗腫瘍効果があるようです。
キャタラーでは、白金(pt)を、排ガス浄化触媒や電極触媒(カーボン)の材料として使用します。
特徴
排ガス中の有害物質である炭化水素や一酸化炭素、窒素酸化物(3way)を、触媒による酸化・還元反応により、窒素や水や二酸化炭素に変換させて無害化します。
超薄壁、超高セル基材へ対応します。
低温から作動し、車両始動時の有害物質を効率良く除去します。
自動車用触媒の構造
セラミックや金属製のハニカム(ハチの巣)構造体の穴の中へ触媒成分(貴金属など)を含んだスラリー(泥状の液体)を塗布して触媒コート層を形成します。
▼排ガス浄化触媒における白金の主な役割
白金(Pt)は、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)とともに三元触媒として排気ガスの浄化で活躍しています。その中で白金(Pt)は排気ガスに含まれる、COやHCの酸化を担います。プラチナは触媒活性が高いことに加え、高い耐久性を有します。ちなみにロジウムはNOxの還元、パラジウムは白金と同様にCOやHCの酸化を担います。
反応式
2CO + O₂ → 2CO₂
4HC + 5O₂ → 2H₂O + 4CO₂
▼電極触媒(カーボン)における白金の主な役割
白金(Pt)は、燃料電池内の電極触媒での役割は、燃料である水素の分解により、電気を生み出すことと、発生した水素イオンを空気中の酸素と反応させて水にすることです。
水素の分解時に得られた電気によって自動車を動かします。化学反応としては、水の電気分解と逆の動きをします。
反応式
"H₂ → 2H⁺ + 2e⁻
4H⁺ + O₂ + 2e⁻ → 2H₂O"