環境
大気汚染物質PM2.5の大きさは次のうちどれでしょうか?
A:70~80μm
B:25~30μm
C:2.5μm
- C:2.5μm(マイクロメートル)
- ちなみにAは髪の毛の太さ、Bはスギ花粉の大きさです。
PM2.5とは
スギ花粉の約1/12の大きさであるPM2.5は、肉眼では見えない超極小サイズ。
よって、肺の奥深くまで入りやすく、呼吸系への影響に加え、循環器系への影響が心配と指摘されています。
ここ数年、PM2.5大気汚染に代表される中国の環境汚染の深刻さが増しており、北京などの都市部では昼間でも視界不良で近くのビルが霞んで見えないほどの日もあります。これらの原因は、経済発展によって工場等で大量に消費される石炭や自動車から出る排気ガス、家庭で使われている石炭を原料とした練炭などが主な原因と言われています。
中国政府も環境対策を進めていくとは思いますが、残念ながら大気汚染問題は早急に改善できる案件ではないので、今後しばらくは中国に行く際にマスクなど健康上の対策用品の携行が必須をおススメします。
世界一厳しい自動車排ガス規制「国6」
2016年12月、中国環境保護省と国家品質監督検査検疫総局より、新排ガス基準「国6」が発表されました。健康を害するPM2.5をまき散らし、青空が見えないと酷評されてきた中国の空気が、一気に変わるかもしれません。
中国の排ガス規制プログラムは現行の「国5」まで欧州の排ガス基準をベースにしてきたようですが、今回初めて中国の国情を考慮した独自の基準を設定しました。欧州と米国の基準からそれぞれ先進的な内容を導入しつつ、国内の自動車業界や専門家の意見を取り入れ、中国の環境政策で求められる要素を加味した自主規格になっている欧州で適用が進む「ユーロ6」の基準より、一部で踏み込んだ規制を盛り込んだ「国6」規制を制定し、2020年1月から全国で適用開始する計画のようです。
(広東省広州市は2019年適用開始予定)
現行の排ガス規制「国5」と比較すると、最終的には(国6b/2023年)一酸化炭素(CO)を50%、窒素酸化物(NOx)を42%ずつ削減する必要があります。
広東省は、一汽VW(フォルクスワーゲン)や、長安PSA(プジョー・シトロエン)など自動車メーカーの生産拠点が多く、中国の自動車産業の大集積地です。
特に、広州市は、日系自動車メーカー(広汽ホンダ・東風日産・広汽トヨタ)の生産拠点が多いエリア。キャタラーの自動車用排ガス浄化触媒が、中国の大気汚染に対して、これまで以上に貢献できる日も近い?かもしれませんね。