Coated GPF

排ガス規制“ユーロ6”に対応する後処理技術

Coated GPF

欧州ユーロ6規制対応に要求される3way触媒を塗布した(Coated)
ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)は、排気物質を浄化し、
更に粒子状物質(PM)の排出を抑制する高度な後処理技術である。

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ユーロ6とは?

自動車排ガス規制とは、自動車やバイクなどの内燃機関から排出される『一酸化炭素(CO)』や『窒素酸化物(NOx)』、炭化水素類、黒煙などの大気汚染物質の上限を定めたものです。
2014年9月1日より『EURO6』と呼ばれる自動車による大気汚染物質の排出規制値を定めた規定がヨーロッパ連合(EU)にて施行されました。EURO6は、特に『粒子状物質(PM)』と『窒素酸化物(NOx)』の排出量の規制値が厳しくなっています。2015年1月1日からは、EUで新たに販売される新車はすべて、このEURO6の規制値をクリアしなくてはならなくなりました。

欧州のPN規制値動向 欧州のPN規制値動向

2017年9月からは、EURO6 d-TEMPと呼ばれるより厳しい排出基準が導入され、『排出微粒子の粒子数(PN)』の規制値がさらに強化されます。従来、自動車エンジンから排出される『 粒子状物質(PM)』は「排出質量」で規制されてきました。排出重量では人体に侵入しやすく健康への影響が懸念されている超微小粒子は数値に反映されにくいため「排出個数」で粒子を規制する「PN 規制」が導入されました。

直噴ガソリン車
『後処理装置』の方向性

PN(排出微粒子の粒子数)規制は、PM(粒子状物質)の質量規制と異なり、微小なPMの排出個数を抑えなければなりません。そこで期待されるのがPN捕集機能を有するフィルター『ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)』です。但し、GPF を単純に追加すると、搭載スペースやコストがその分だけ増えてしまいます。(図2:Bare GPF追加)そこで、当社が開発を進めているのが、GPFに3way触媒の浄化機能を付与した『Coated GPF』です。
ガソリン乗用車において、1つもしくは2つ使うことが多い『3way 触媒』のうち、“エンジン直下”もしくは“床下”と置き換え可能な『4way 触媒』を提供することで、GPFを単純に追加するよりも搭載スペースの縮小(小型化)に加え、コスト減にもつながります。(図3:3way触媒+Coated GPF)

図1:現状 図2:Bare GPF追加 図3:3way触媒+Coated GPF 図1:現状 図2:Bare GPF追加 図3:3way触媒+Coated GPF

Coated GPFの課題への取組み

当社のGPFへの3way 触媒塗布技術は日々向上しており、課題に対してさまざまな角度から開発を行っております。『圧力損失上昇抑制』『PN(排出微粒子の粒子数)捕集の向上』『3way 浄化機能の両立』この3つの課題の現状を紹介します。

図1:圧力損失上昇抑制 図2:PN捕集の向上 図3:3way浄化機能の両立 図1:圧力損失上昇抑制 図2:PN捕集の向上 図3:3way浄化機能の両立